今さら感がある青色LEDのノーベル賞受賞

10月 7th, 2014

秋葉原の秋月電子通商で青色LEDを初めて見たのは、1994年ごろだっただろうか。赤色や黄緑色のLEDが1個あたり10数円だったのに、青色LEDは1個1000円を超えていた。だが、やがて青色の光は、街のイルミネーションや身近の電化製品でよく見かけるようになった。

あれから20年を経て、青色LEDの発明で赤崎勇・名城大終身教授、天野浩・名古屋大教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授の3氏がノーベル物理学賞を受賞した。

正直言えば、「今さら?」という感じだった。あまりにも世の中に普及して、当たり前のものになっている技術という認識だったからだ。ノーベル賞の過去の受賞を見ても、枯れた技術や理論に与えられることもありるし、iPS細胞のような先端の医療技術に与えられることもあり、ノーベル賞の選考基準がよくわからない。

青色LEDに関しては、もっと早くに選出してほしかったと思う。10年前、受賞者の一人である中村修二氏は、退社した日亜化学工業相手に、青色LEDに関する特許を巡って裁判を起こした。東京地裁は発明の対価を約600億円と認定し、日亜化学工業に対して中村氏に200億円を支払うよう命じた。だが、日亜化学工業側が控訴し、翌年、日亜化学工業側が約8億4000万円を中村に支払うことで和解が成立した。

企業に務める技術者の価値が問われる裁判だったが、島津製作所の田中耕一氏のように、中村氏が日亜化学工業在籍中にノーベル賞を受賞していたら、日本のサラリーマン技術者の在り方は変わっていたのではないかと思う。

ちなみに、ドラマの過去のシーンとして80年代や90年代初頭の街並みが描かれる場合があるが、たまに当時は存在しなかった青色LEDを使ったイルミネーションが映っていたりして面白いので、気が向いたらチェックしてみよう。



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