ウルフがウサギを変える
10月 23rd, 2015
神宮球場で見ていた彼は、憎たらしい存在だった。ここぞとばかりに本塁打を放ち、えんじ色に染まった我々1塁側スタンドの学生たちの希望を打ち砕いていた。
その後、プロ入りしてからは一転、応援する存在になった。「ウルフ」の愛称を与えられ、4番松井、5番清原とのクリーンナップは強力で、2000年、2002年の日本一にも貢献する。
松井や上原などがメジャーリーグに移る中、彼は日本のプロ野球に、ジャイアンツに腰を据えていた。“身の丈”を考えたのだろうか、そんな姿勢も好きだった。
そんな高橋由伸が、ジャイアンツの14人目、18代目の監督に就任した。六大学野球時代から見続けていた選手が監督になるのも初めてだし、自分より年下の監督も初めてだ。
由伸ほどの選手なら、きっちりと選手として引退試合も行ってほしかったことを考えると、少し複雑な気持ちでもある。だが、引き受けた以上は結果の出せる監督になってほしい。
慶應大学出身の監督といえば、故・藤田元司氏を思い浮かぶ。スマートで、厳しさと優しさを兼ね備えた名監督だった。由伸にもそんな監督を期待してしまう。
「ウルフ」がきっと、か弱いウサギの集団を勝利に飢えた猛獣の軍団に変える。
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