おっさん密度
8月 29th, 2016
帰りの地下鉄。車両は片面3つのドアがあり、両端が3人掛けシート、中央の2つが7人掛けシートのブロックだ。私は7人掛けのシートに座っていた。
降りる駅まであと数駅というところで、読んでいた本を閉じて顔を上げた。すると、あることに気がついた。
私が座っているブロックは、立っている乗客が多い。ところが隣のブロックは、立っている乗客がいない。なぜか立ち客がすべて私の座っているブロックに集中していて、乗客の密度が高くなっているのだ。
しかも、座り客を含め、そのブロックにいるほとんどがガタイの良いおっさんなのだ。それがいっそう、密度を高くしている。もちろん私もその中にあって強面のおっさんとして、姿勢よく座っていた。私の前に立っているおっさんも、日に焼けた褐色の腕でスマホを握り、もう一方の太い指でスマホを操作している。ボロボロのカバーには「日本ダービー」のシールが貼っている。勝負服から見て、写真の馬はオルフェーブルだろう。このおっさんとは気が合うかもしれない。
そんなことを考えながら、地下鉄は最寄り駅に着く。少し息苦しいおっさん密度の高いブロックから開放されホッとしたのもつかの間、地上に出ると雨で湿気が高くなっている。雨に濡れないように気をつけながら、家路を急いだ。
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