歌手・山瀬まみ

8月 29th, 2023

YouTubeで、1987年のロボットアニメ「機甲戦記ドラグナー」の配信が始まった。第27回からの配信で、物語はこれから後半に移る。

今回から主題歌も代わり、前期の鮎川麻弥が歌う「夢色チェイサー」から、山瀬まみが歌う「スターライト・セレナーデ」に変わった。アップテンポで疾走感のある「夢色チェイサー」も名曲だが、対象的にスローテンポで物語の奥深さを感じさせる「スターライト・セレナーデ」も名曲で、後半の主題歌にふさわしい。

当時の山瀬まみは、すでにバラエティアイドルとして活躍していた。舌っ足らずな口調がチャームポイントの彼女だが、歌になるとガラリと変わる。同じ時期のアイドル歌手と遜色ないどころかむしろ上手い。当時はそのギャップに驚いたものだ。

ところが、バラエティアイドルとして人気を博す一方で、彼女が歌手として成功することはなかった。後年、彼女の地声に近い音域で歌わされているところを見たとき、「もったいないなぁ」と思った。本来の歌の上手さよりも、彼女のキャラクター性を出すことを優先した歌だった。

「機動戦士Zガンダム」の後期主題歌を歌った森口博子もそうだったが、本来歌が上手いにも関わらず、バラエティの印象が強いアイドルは当時何人もいた。確かに、アニメの主題歌よりはテレビのバラエティの方がニーズは高かっただろう。アイドル市場が飽和し、斜陽化する中で、彼女たちの明るいキャラクターとトークやリアクションの面白さは他のアイドルにはない強みだった。一方で、彼女たちをバラエティで消費してしまった「もったいなさ」があることも事実だ。

「スターライト・セレナーデ」は、そんな歌手・山瀬まみの本来の実力を感じさせてくれる名曲である。



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