安倍首相「坂本龍馬、高杉晋作、大村益次郎・・・彼らはヒーローではありません」
安倍晋三首相がダボス会議の会合で、靖国神社について「いわゆるA級戦犯を称揚するためではない。そこにはヒーローがいるのではなく、戦争に倒れた人々の魂があるだけ。憎しみもないし敵意もないし、人を辱めようというつもりはない」と述べたという。
http://www.asahi.com/articles/ASG1Q7WBDG1QUTFK017.html
長州出身の首相がこう述べたことは、東北人の私にとって胸のすく思いだった。
靖国神社が抱える問題は、A級戦犯の合祀などではなく、西南戦争以前の内戦の戦没者と、それ以後の国際紛争の戦没者を合祀していることにある。さらに、戊辰、西南の役の戦没者の中でも、勝者側(朝廷側)を祀り、敗者側(いわゆる賊軍)を祀っていないことも大きな問題だ。また、暗殺された坂本龍馬や、病死した高杉晋作といった戦没者でない者、さらには長州というだけで久坂玄瑞(幕末の志士の中では好きな人物だ)といった、結果的に朝廷に弓を引いた者まで祀っているのも問題である。
山形県庄内地方(旧庄内藩)出身の私から見れば、靖国神社に旧幕府軍や会津、庄内、奥羽越列藩同盟の戦没者が祀られていないことは、彼らをいつまでも賊軍扱いしていることに他ならない。庄内出身でも、太平洋戦争で戦死した私の大叔父(祖父の弟)は祀られていることもある意味、矛盾を抱えている。
似たような施設にアメリカのアーリントン国立墓地があるが、こちらは南軍の墓もあれば、北軍の墓もあるという。
坂本龍馬、高杉晋作、そして靖国神社の参道に偉そうにふんぞり返っている大村益次郎、これらは維新に殉じたヒーローとして小説やドラマなどで描かれていたが、長州人である安倍首相が「ヒーローではありません」と言ったのだから、これは愉快極まりない。
今となっては、敬愛する西郷南洲翁が祀られていなくてよかったと思う。南洲翁こそ正真正銘、維新に殉じたヒーローであることの証しにもなったのだ。
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