團十郎一周忌

2月 5th, 2014

昨年2月3日に十二世團十郎が亡くなってから、一周忌になった。

おかしな話だが、この1年を振り返ると、團十郎が亡くなったという実感はあまりない。というのも、昨年の死去以降、追悼番組やら何やらで、生前の芝居をテレビでよく見かけることが多かったからだ。

また、1月14日の日記で書いたように、図書館で「歌舞伎座さよなら公演」をはじめとする歌舞伎のDVDを借りられることが分かってからも、團十郎の芝居をよく見ている。

これは、一昨年12月に亡くなった十八世勘三郎についても言えることだ。昨年4月に開場した新しい歌舞伎座の舞台に彼らが上がることはないが、彼らは確かに、この1年で私が観た映像の中で活躍していた。生前以上によく観ている気がする。そして改めて映像で芝居を観ることで、彼らの新しい魅力に気がついたりしたものだ。

平成に活躍した彼ら二人は、映像の時代の歌舞伎役者だった。先代の十一世團十郎、十七世勘三郎に比べてはるかにたくさんの芝居が映像として残されているし、それがDVDなどで手軽に観られるようになっている。これからの歌舞伎役者はすべてそうなのかもしれないが、100年先の後世の人も、彼らの芝居を観ることができるに違いない。十二世團十郎、十八世勘三郎はこれからも評価され、また歌舞伎の歴史を紐解くときに研究の対象となるのだと思う。

十二世團十郎は辞世の句として「色は空 空は色との 時なき世へ」と詠んだ。彼の活躍した時間は、記録媒体の中に収められている。そして、時間を越えて未来の人にも伝えれられる。十二世團十郎や十八世勘三郎は、時間を超越して永遠に語り継がれる存在となった。

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