澤瀉屋スピリッツ
3月 3rd, 2014
先月の日経新聞文化面連載の『私の履歴書』は、市川猿翁(三代目市川猿之助)だった。
“学の澤瀉屋”と言われるほど、猿翁は歌舞伎界きってのインテリであり、身体的能力もずば抜けている。周囲が天才と認め、本人も自身を天才だと思っている。そんな雰囲気が文章の端々から伝わってきて、ファンにとっては小気味が良い。
天才猿翁は達筆で、テンポよく読める。筆が乗るあまり、「話を盛ってるんじゃないか」と思うような記述も多い。でも、それを納得させてしまうような魅力が猿翁にはある。
改めて、猿翁いや、三代目猿之助の全盛期の芝居が観たかったなぁ、と思う。私が歌舞伎に興味をもった頃には、三代目猿之助はパーキンソン症候群で舞台に上がることは無くなっていた。
だが、猿翁襲名の披露公演には間に合った。生で猿翁の芝居を観ることができた。そして何より、私には三代目のスピリッツを受け継いだ当代猿之助がいる。私が歌舞伎に興味を持つきっかけを作ったのは当代猿之助だ。
当代猿之助も先代同様、歌舞伎界きってのインテリであり、身体的能力もずば抜けており、周囲が天才と認め、本人も自身を天才だと思っている。彼がこの先どんな歌舞伎を作っていくのかをライブで追うことができるのは幸せなことだ。
一ヶ月、連載を読んで、猿翁がますます魅力的に思え、今まで以上に好きになった。猿翁にはこれからも澤瀉屋の“相談役”として活躍していってほしい。
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