あまり新宿に馴染みのないゴジラ

4月 9th, 2015

新宿歌舞伎町の新宿東宝ビルの屋上に、ゴジラの頭部モニュメントが建てられた。新しい観光名所となりそうだ。

だが、実際にゴジラが新宿に現れたのは、過去のゴジラシリーズ29作品のうち、3回だけである。1984年の『ゴジラ』、1991年の『ゴジラvsキングギドラ』、1999年の『ゴジラ2000 ミレニアム』だ。

京王プラザビルなど、新宿を象徴する高層ビルが相次いで建築されたのは1970年代。それまでの新宿は象徴的なランドマークもなく、ゴジラのバトルフィールドとしては絵的な面白さが無かったのだろう。

実際、ゴジラが初めて新宿で暴れたのは1984年の『ゴジラ』で、物語後半はほとんど新宿が舞台だった。ゴジラの身長も高層ビルに見劣りしない80mに設定された。ビルの街を破壊する怪獣のイメージは、まさにこの映画ではないかと思う。

東京都庁が完成した1991年に作られたのが『ゴジラvsキングギドラ』で、さらに高層化した都庁に合わせ、100mになったゴジラと140mのメカキングギドラが都庁周辺で激突する、迫力のある映画だった。

『ゴジラ2000 ミレニアム』は、オペラシティ周辺が物語後半の舞台となっているが、新宿らしさは前2作よりも薄い。

ゴジラ映画は、各地の名所、ランドマークを破壊するのが“売り”の一つになっているので、ゴジラは頻繁に“地方出張”している。そういう点で、ゴジラが新宿に行くことはそれほどない。さらに、ゴジラは基本的に海から上陸するので、そこから新宿に向かうのはルート的にも結構面倒なのだ。そういう意味では、新宿よりもゴジラが頻繁に訪れた銀座や国会議事堂周辺の方が、“ゴジラゆかりの地”と言えよう(実際に日比谷にはゴジラ像がある)。

歌舞伎町のビルに突如現れたゴジラヘッドは、街の風景に馴染まず違和感があったが、一番違和感を覚えているのはゴジラ本人(?)かもしれない。

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