朝ドラの主題歌は意味が分からない

5月 18th, 2017

NHKの上田良一会長が、桑田佳祐が歌う朝ドラ「ひよっこ」の主題歌を「メロディーが軽快で、すがすがしい朝を迎えるには凄く良い」としながらも「歌詞は聞き取りにくい」「意味不明なところがある」と発言したことがちょっとした物議を醸しだしている。

そもそも朝ドラのオープニングに主題歌がつくようになったのは、2000年代後半になってから顕著になった現象で、それ以前はテーマ曲の方が多く、主題歌の方が珍しかった。初めて主題歌が採用されたのは1984年の「ロマンス」だった。次が1992年の「ひらり」。主題歌はドリカムの「晴れたらいいね」だった。

この「晴れたらいいね」は、意味が分からない主題歌第一号だろう。メロディーに日本語を載せるのが日本の歌なら、この歌はかなり特殊だった。歌詞の単語の間に休符が入ったりしていたからだ。単語の間にメロディーとして休符が入ってしまうと、意味が聞き取りにくくなってしまう。

それから主題歌とテーマ曲が半々程度の時代が長く続いたが、2013年の「あまちゃん」以降、現在までテーマ曲は採用されていない。朝ドラが注目され、主題歌が一種のタイアップになっているのではないかと思う。

そして2014年の「花子とアン」の主題歌、絢香の「にじいろ」は、意味が分からない主題歌第2号だろう。絢香の歌い方がボソボソしていて歌詞が聞き取りにくいのと、やはり単語の間に休符が入ってしまうからだ。「まぶしい笑顔の奥に」の“笑”と“顔”の間に休符が入ることで「まぶしいえ」「かおのおくに」と分けて聞き取ろうとするので、それを「笑顔」と認識するまで結構時間がかかった。

このように、朝ドラの主題歌が意味が分からないのは今に始まったことではない。だが、それは悪いことではない。「ひらり」も「花子とアン」も今でも印象深い作品だ。それは脚本や配役はもちろん、主題歌が印象的だったせいもある。主題歌の意味が分からず、つい「何だ何だ?」と観てしまう。それもドラマのギミックならば、桑田佳祐はやはりなかなかの策士だし、「ひよっこ」も名作の仲間入りをするのではないだろうか。

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