昭和の中華料理店

6月 21st, 2018

今月はじめ、近所の中華料理店が閉店した。高齢の店主と奥さんがやっているお店で、店主の体調不良がきっかけで店を閉じることにしたそうだ。唐突の閉店だった。

昭和の中期から赤羽で半世紀近く続いていたお店だった。最近多い、中国人による本格中華を提供するお店とは違う、ラーメンやチャーハン、炒めものなどを提供する日本の中華料理店という感じだった。

私たち夫婦も数年前にこのお店を訪れ、すっかり味の虜になった。妻の体調が悪く、晩ごはんの支度ができないときなど、持ち帰りでチャーハンや餃子を買って帰ることも何度かあった。会社帰りに電話で注文し、最寄り駅に着く頃にはできている。とても便利だった。何度もやっているうちに、顔も覚えられていた。「ああ、いつものお兄さんね」。電話でそう言われて、ちょっと嬉しかった。

現在、お店はシャッターが下りている。閉店を知らせる小さな紙が貼ってある。それに誰が書いたのか、感謝のメッセージが書かれていた。そういう有志が多かったのか、ある日、寄せ書きのための大きな紙が張られていた。たくさんの感謝のメッセージが書かれていた。私もそこに感謝の言葉を書いた。

私たちが利用したのはほんの数年。でも確かにこのお店は半世紀近く、大勢の人に愛されていた。それを物語る寄せ書きだった。少しでも、このお店の味を楽しめたのは幸せだった。

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