ドナルド・キーンさん

2月 25th, 2019

高校時代、たまたまNHK教育をつけたら、外国人が日本語で源氏物語を解説していた。その不思議な光景に惹きつけられ、テレビに見入ってしまった。それがドナルド・キーンさんを知ったきっかけだった。

キーンさんのおかげで古典に興味を持った。それまで高校の勉強はほとんどしていなかったけど、古文を勉強し始め、徐々に成績も上がって得意科目になった。

大学では古典の勉強をしようと思い、文学部を受けたけど、残念ながら不合格になり、代わりに合格した学部に行った。でも合格した学部の国語の入試科目は古漢融合問題という難問を出すことで知られており、合格できたのは古文の学力のおかげだと思っている。

社会人になってからも古典への興味はくすぶっていて、大学の通信課程で古典を勉強した時期もあった。

2011年には東日本大震災が起きて、それがきっかけでドナルド・キーンさんは日本に帰化し、東京都北区に住むことになった。なんと、私と同じ北区民になったのだ!区民のための講演会があり、赤羽会館で初めて生でキーンさんの講演を聴く機会にも恵まれた。飛鳥山の博物館や中央図書館ではキーンさんのコレクションを展示することもあり、何度か見に行った。この数年間はキーンさんを身近に感じられた時期だった。

そのキーンさんが96歳で亡くなった。日本人として。北区民として。アメリカ人でありながら、多くの日本人に古典の魅力を伝えてきた。偉大な古典の“黒船”だった。心から感謝したい。

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