牛丼の適正価格

7月 31st, 2014

私が上京した1990年代は、牛丼(牛めし)の並盛りが1杯400円だった。学生にとってはありがたい価格設定で、それを高いと感じたことはない。玉子とお味噌汁を付けてもワンコインで収まるし、大盛にしたり、お新香やサラダを付けても600円ぐらいでお腹いっぱいになった。

生活圏にある牛丼チェーン店は吉野家か松屋で、吉野家は牛丼のみで勝負していたので味は確かで、松屋はお味噌汁が無料で付くので、少しお得な感じがした。

2000年代から、大手牛丼チェーン店は値下げ競争を始めた。牛丼の並盛り一杯200円台になった。すき家が勢力を伸ばしてきたのもこの頃だ。

値段が安くなったのはいいが、一方で確実に味は落ちたし、ボリュームも少なくなった。「うまい、やすい、はやい」のキャッチフレーズのうち、「うまい」は少し影を潜めた。

今日、松屋でプレミアム牛めしを食べてみた。380円で、今までよりも90円高くなったが、確かにおいしかった。というより、昔食べた松屋の牛めしが復活したような感じだった。松屋には、かつて牛皿大盛の「グルメ定食」が存在したが、それも復活してほしいと思った。やはり、牛丼(牛めし)は400円程度が適正価格であり、400円程度でおいしい牛丼(牛めし)一番満足度が強いのだと思った。安ければいいものではない。

安さを追求すると、食品の品質が下がる。それは、大手ハンバーガーチェーンやコンビニの鶏肉問題が示している。多少高くても、安心して食べられるものであってほしい。

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