流行の広がり方

7月 25th, 2014

NHK「あさイチ」で、ぬいどりが女性を中心に流行していると紹介していた。お気に入りのぬいぐるみをフレームに収めて風景などの写真を撮りことだそうだ。それを観て、目が点になった。今更流行ってるの?

ある横浜ローカルの音楽情報番組では、10年ほど前から視聴者が番組に登場するキャラのぬいぐるみと一緒に行楽地や食べ物の写真を撮り、番組に投稿していた。その写真はアイキャッチで紹介される。私も何度か採用された。

ローカル局の番組で10年ほど前から行われていたことが今になって一般に広がり、それを全国区のNHKが取り上げたというわけだ。

巷の流行というのは、テレビに取り上げられた時点でほとんど流行のピークを過ぎている。まあテレビと一口に言っても、今回の場合ローカルのテレビ局の方が早く、全国区のテレビ局の方がそれを後追いする形になったが。

そして最初に流行の種を作るのは年配よりも若手である。たとえば、M1層、F1層といった若手は情報にリーチしやすい。M1層はネットリテラシーが高いし、F1層には同性同士の口コミの強さがある。M2層もそのほとんどは社会人なので、情報は知らないうちに入ってくる。

それに比べるとF2層は情報にリーチする機会が少ない。他の世代と比べればネットリテラシーは高いとは言えないし、仕事を持たなければコミュニティも狭くなる。F2層とはある意味情報の終着点と言えるのかもしれない。だが一方で母数が多かったり、消費の決定権を持っているのもこの層なので、この層に浸透すればそれは確かな流行であるということになる。

「ぬいどり」はそれを流行と気付かずにやってきた人も多いだろう。前述したローカル局のテレビ番組は内容が変わり、今となっては「ぬいどり」を投稿することはできなくなった。だが、我が家に居るたくさんのぬいぐるみたちをたまには外に連れ出すのも面白いだろう。今更感もあるが、流行に敢えて乗るのも悪くない。

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