本の雑誌広告録
5月 13th, 2014
先日図書館に行ったら、リサイクル本で大量の「本の雑誌」が出ていた。80年代から90年代にかけての各号で一人10冊までとなっていた。独り占めしたかったが、自宅に置く場所もないので、とりあえず80年代中頃のものを2冊、もらってきた。
興味を引いたのは、椎名誠や目黒考二の文章ではなく、むしろ広告だった。広告には普遍性はなく、必ず時代の空気を纏っている。
たとえば、1986年発行号に載っていたニコンのコンパクトカメラの広告。デビューからまだ数年の沢口靖子がにこやかに手に持っている。コンパクトと言う割にはでかい。沢口靖子の手に余している。沢口靖子が小さいわけではなくカメラが大きいのだ。35mmフイルムのカメラで、防水機能も付いている。
確かに、この時代のコンパクトカメラは、35mmフイルムより小さくはできず、コンパクトといえどそれなりのサイズだった。IXYのようなポケットサイズの小さなカメラが出るのは10年後にフイルムがAPSになり、さらに今日のようにデジタルカメラになってからだ。
また、別のページにはパイオニアのレーザーディスクの広告も載っている。この頃はVHSがようやく家庭に普及し始めた頃で、レーザーディスクはマニアの機器だった。製品名よりも「LaserDisc」のロゴの方が扱いが大きく、「絵の出るレコード」のショルダーも時代を感じさせる。
広告を見ただけで、その時代に戻ったような、懐かしい気持ちになった。
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